外反母趾には”幅広靴”?──新聞広告を見て思ったこと 🤔

こんにちは。千葉市稲毛区のせきやま整骨院です。
先日、ある新聞の一面に大きく載っていた広告を見て、ちょっと驚きました。
そこには堂々と、外反母趾には幅広靴!」と書かれており、5Eの靴の案内広告でした。
もちろん、その靴にはメーカーさんなりのこだわりがあるのだと思います。
でも、足の構造や実際の臨床現場を知っている私から見ると、
「ちょっと待って」と声をかけたくなる内容でした。
📍 外反母趾の方に幅広靴は”楽”に感じる
確かに、外反母趾で親指の付け根が痛む方にとって、
幅広の靴は当たらないし、楽に感じるかもしれません。
でも…それって本当に「外反母趾の痛みに正しい選択」なんでしょうか?
📍 横アーチが崩れているから、さらに広がる
外反母趾になる方の多くは、足の横アーチ(中足部)が崩れています。
その結果、足の横幅が広がり、親指が内側に倒れ込み、痛みや変形が進行します。
その状態で幅の広い靴を履くとどうなるか?
⬇️ 崩れたアーチを支えられず、足がさらに広がってしまう。
⬇️ 靴の中で足が不安定に動き、指の変形が進行しやすくなる。
つまり、幅広靴は「楽そうという」だけで、サポートにはならないし、楽にもならないんです。
📍 本当に必要なのは「しっかり支える構造」
私たちの現場では、外反母趾で悩む方の足をしっかり測定してみると…
「実は足の幅は2Eぐらいだった」*
「4Eや5Eの靴はブカブカで、むしろ不安定だった」
ということがほとんどです。
大切なのは:
✅ かかとがしっかりホールドされていること
✅ 足と靴のサイズ(足長・足囲(ウィズ))が合っていること
✅ 指先の部分が曲がること
こうした構造を備えた靴を、正しく履くことが、
変形の進行を防ぎ、痛みの軽減にもつながります。
📍 実際の事例:2Eの靴で痛みが軽減
ある外反母趾のお客様は、ずっと「幅広でないと痛い」と思っていたそうです。
でも実際に測ってみると2E相当で、適正サイズの靴とインソールを試したところ…
💬 「えっ、痛くない…」
💬 「なんで今まであんなに広い靴を履いていたんだろう」
と驚かれていました。
📍 「楽な靴」と「良い靴」は違うかもしれません
もちろん、すべての人に幅狭の靴が良いというわけではありません。
でも、「痛い=幅広」と決めつけてしまうと、
本来の足の機能を取り戻すチャンスを逃してしまうかもしれません。
「自分の足に本当に合った靴って、どんなもの?」
そう思ったときには、ぜひ一度、足のサイズを測ったり
足の検査を受けてみてください。
当院では、足の測定やインソールの相談も行っています。
お気軽にお声かけくださいね。
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