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足の大きな問題「過回内」とは

足の大きな問題「過回内」

足・膝・腰の痛みの根本原因

「歩くと足が疲れやすい」
「膝の内側が痛む」
「扁平足と言われたことがある」
「繰り返す慢性的な腰の痛みがある」

これらの症状、実は「過回内(かかいない)」という足の問題が原因かもしれません。

過回内は、足・膝・腰の痛みの最も一般的な根本原因の一つです。
このページでは、過回内とは何か、どのような問題を引き起こすのか、
そして改善方法まで、足病学の観点から詳しく解説します。

過回内(オーバープロネーション)とは

過回内(かかいない)とは、足首が内側に過度に倒れ込む動きのことです。

英語では「オーバープロネーション(Overpronation)」と呼ばれ、
足の自然な動きである「回内(プロネーション)」が過剰になった状態を指します。

正常な回内と過回内の違い

正常な回内(プロネーション)
歩行時、足が地面に接地する際に、足首が適度に内側に傾き、衝撃を吸収します。これは正常で必要な動きです。

過回内(オーバープロネーション)
足首が内側に過度に倒れ込み、足のアーチが潰れた状態で歩行を続けます。これが問題を引き起こします。

あなたは過回内? セルフチェック

こんな症状はありませんか?

☑ 靴の内側(特に踵の内側)が外側より早くすり減る
☑ 長時間歩くと足の内側が痛む
☑ 扁平足、または土踏まずがほとんどない
☑ タコ・マメができやすい
☑ 膝が内側に入る(X脚気味)
☑ 外反母趾がある
☑ 歩くと足がすぐに疲れる
☑ 足底筋膜炎になったことがある
☑ シンスプリント(すねの内側の痛み)がある
☑ 歩行時に体がブレる

3つ以上当てはまる方は、過回内の可能性が高いです

過回内が引き起こす体のトラブル

過回内は、足だけでなく、膝・腰・股関節など全身に影響を及ぼします。

1. 足のトラブル

扁平足
過回内により足のアーチが崩れ、扁平足になります。扁平足はさらに過回内を悪化させる悪循環を生みます。

足底筋膜炎
アーチが崩れることで足底腱膜に過度な負担がかかり、炎症や痛みを引き起こします。朝の一歩目の痛みが特徴的です。

外反母趾
過回内により親指側に体重が集中し、外反母趾を悪化させます。

ウィンドラス機構の機能不全
過回内により足の自然なバネの働き(ウィンドラス機構)が失われ、蹴り出しが弱くなります。

2. 膝のトラブル

変形性膝関節症
過回内により膝が内側に捻れ、膝の内側に過度な圧力がかかります。これが軟骨のすり減りを引き起こし、変形性膝関節症の原因となります。

膝の内側の痛み
膝関節の内側に負担が集中し、痛みや違和感を引き起こします。

ランナー膝(腸脛靭帯炎)
下肢全体のアライメントが崩れ、膝の外側を走る腸脛靭帯に摩擦が生じ、炎症を引き起こします。

→ 詳しくは「足のアーチと膝の痛みの関係」をご覧ください

3. 腰・股関節のトラブル

慢性的な腰痛
足首の過回内は骨盤の傾きに影響し、腰への負担を増大させます。

股関節痛
下肢全体のアライメントが崩れることで、股関節にも異常な負担がかかります。

過回内かもしれない…と感じたあなたへ

過回内は、適切な評価と改善策で根本から改善できます。

当院の足専門外来では、足の専門的な検査・歩行分析を用いて
あなたの過回内の程度を詳しく評価します。

✓ 専門的な検査による過回内の評価
✓ 動画撮影による歩行分析
✓ 膝・腰への影響をチェック
✓ 靴・医療用インソールでのサポート
✓ 整体で体の動かし方を整える
足と膝の専門コース
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過回内が体全体に影響する理由「運動連鎖」

「なぜ足の問題が、膝や腰にまで影響するのか?」
その答えは、「運動連鎖(キネティックチェーン)」にあります。

運動連鎖とは

人間の体は、足から頭まで連動して動いています
足首の動きは膝に影響し、膝の動きは股関節に、股関節は骨盤に、骨盤は腰に…というように、一つの関節の問題が全身に波及します。

これを「運動連鎖」と呼びます。

過回内が引き起こす負の連鎖

1

過回内になる
足首が内側に過度に倒れ、アーチが崩れる

2

運動連鎖が崩れる
膝が内側に入り、股関節・骨盤の位置がずれる

3

歩き方が崩れる
正常な歩行パターンが失われ、代償動作が生まれる

4

体への負担が増加する
特定の関節や筋肉に過度なストレスがかかり続ける

5

慢性的で繰り返す痛みにつながる
治療してもすぐ戻る、何度も繰り返す痛みの原因に

💡 だから過回内が重要なんです

過回内は単なる「足の問題」ではありません。
運動連鎖の起点である足の問題が、全身の痛みの根本原因になるのです。

逆に言えば、過回内を改善すれば、連鎖的に全身の問題が改善する可能性があります。

「歩いて作った問題は、歩いて解決する」

過回内による体の問題は、日々の歩行の積み重ねで作られます。

1日に約5,000〜10,000歩。
その一歩一歩が、過回内により歪んだ状態で繰り返されることで、
少しずつ、確実に、体にダメージが蓄積していきます。

だから、解決策も「歩き方」にあります

過回内を改善した正しい歩き方で、毎日歩くこと。
これが、体を根本から改善する最も確実な方法です。

当院のアプローチ

1. 靴とインソールで足元を整える

医療用インソールで過回内をコントロールし、正しい足のアライメントを確保します。
適切な靴選びで、その効果を最大化します。

2. 歩行分析で問題を可視化

動画撮影であなたの歩き方を分析し、どこに問題があるかを明確にします。

3. 正しい歩き方の指導

インソールでサポートしながら、正しい歩行パターンを体に覚えさせます。

4. 歩くことで改善する

日常の歩行が「治療」になります。
歩けば歩くほど、体が正しい動きを学習し、痛みが改善していきます。

「歩いて作った問題は、歩いて解決する」

これが、当院の足病学に基づいたアプローチの核心です。

痛い場所だけを治療するのではなく、
日々の歩行から根本的に改善することで、
痛みの出ない体を作り上げていきます。

あなたの体の問題は、
誰でもない、あなたが作ったものです。

だから、正しい歩き方を取り戻し、
あなた自身で解決していきましょう!

もちろん、当院が全力でサポートします。
一緒に、痛みのない快適な歩行、そして体を取り戻しましょう。

過回内の原因

過回内は、複数の要因が組み合わさって起こります:

1. 足の構造的な問題

扁平足、アーチの弱さ、足首の柔軟性(背屈制限)が欠けてる場合など

2. 筋力の低下

足の内在筋、後脛骨筋など、アーチを支える筋肉の弱さ

3. 不適切な靴

サポートのない靴、大きすぎる靴、踵が安定しない靴の使用

過回内の改善方法

過回内は、適切な対策で改善できます。以下の3つのアプローチが効果的です

1. 医療用インソール

過回内の改善に最も効果的なのが、医療用インソールです。

当院で使用している「フォームソティックス・メディカル」は、過回内を適切にコントロールし、足のアーチをサポートします。

インソールの効果
• 踵を安定させ、過度な内側への倒れを防ぐ
• アーチを適切にサポート
• 足全体のアライメントを改善
• 膝・腰への負担を軽減

→ 詳しくは「医療用インソール」をご覧ください

2. 足のエクササイズ

足の筋肉を強化することで、過回内を改善できます:

ショートフットエクササイズ

足の内在筋を強化し、アーチを能動的に支える力を高めます。座った状態または立った状態で、足指を曲げずにアーチを引き上げる動作を繰り返します。

タオルギャザー

床に広げたタオルを足指で引き寄せるエクササイズ。足の内在筋を直接強化します。

カーフレイズ

ふくらはぎの筋肉(特に後脛骨筋)を強化し、アーチのサポートを向上させます。

3. 適切な靴選び

過回内を悪化させない靴選びも重要です:

硬めの踵カウンター: 踵をしっかり固定
適度なアーチサポート: 完全に平らな靴は避ける
適切なサイズ: 大きすぎる靴は過回内を悪化させる
ねじれに対する安定性: 靴を捻った時に簡単に曲がらない

💡 自分に合った改善方法がわからない方へ

過回内の程度や原因は一人ひとり違います。

当院の足専門外来では、歩行分析であなたの過回内の状態を詳しく評価し、最適な改善策をご提案します。

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まとめ: 過回内は改善できる

過回内は、足・膝・腰の痛みの大きな原因ですが、適切な評価と対策で改善できます

特に以下のサインがある方は、過回内の可能性が高いと言えます

☑ 靴の内側が特にすり減る
☑ 扁平足がある
☑ 膝の内側が痛む
☑ タコ・マメがある
☑ 外反母趾がある

当院では足病学に基づいた詳細な評価を行い、あなたの過回内の状態と、それが引き起こしている問題を明確にします。

過回内を改善することで、足・膝・腰の痛みを根本から改善し、快適な歩行を取り戻しましょう。

過回内、一緒に改善しませんか?

まずは足の専門家による評価を受けてみてください。
原因がわかれば、改善の道が見えてきます。

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