過回内と運動連鎖
なぜ足の問題が全身の痛みにつながるのか
「膝がずっと痛くて我慢してたら、姿勢も悪くなってきた」
「腰の治療を続けているのに、なかなか良くならない」
「外反母趾はあるし、膝の痛みもある」
このような経験をされた方は多いのではないでしょうか。
実は、これらはすべて「運動連鎖(キネティックチェーン)」という人体の仕組みで説明できます。
このページでは、足の過回内が運動連鎖を通じて全身に影響を及ぼすメカニズムを、足病学の観点から詳しく解説します。
運動連鎖(キネティックチェーン)とは
運動連鎖とは、人間の体が足から頭まで連動して動いているという概念です。
体は一つの関節や筋肉が単独で動いているのではなく、全身が鎖(チェーン)のようにつながって連動しています。そのため、一つの関節の問題が、連鎖的に他の部位に影響を及ぼすのです。
運動連鎖の基本原理
人間が歩く時、以下のような連鎖が起こります:
足首 → 地面からの力を受け止め、衝撃を吸収
膝 → 足首の動きに連動して角度を調整
股関節 → 膝の動きに合わせて骨盤の位置を制御
骨盤 → 股関節の動きを受けて腰椎の角度を調整
腰・背骨 → 全身のバランスを保つために姿勢を調整
💡 重要なポイント
この連鎖は、どこか一箇所が崩れると、全体のバランスが崩れるという特徴があります。
特に、地面と唯一接している足は、運動連鎖の起点となる最も重要な部位なのです。
過回内が運動連鎖を崩すメカニズム
過回内とは、足首が内側に過度に倒れ込む状態のことです。
この足の問題が、運動連鎖を通じて全身に影響を及ぼします。
過回内による運動連鎖の崩れ – 5つのステップ
足首が内側に過度に倒れる(過回内)
着地の瞬間、足首が内側に倒れ込み、足のアーチが潰れます。この状態が、すべての始まりです。
脛骨(すねの骨)が内旋する
足首が内側に倒れると、連動してすねの骨が内側に捻れます。これがシンスプリントの原因の一つとなります。
膝が内側に入る(ニーイン)
すねの骨の捻れに伴い、膝も内側に引っ張られます。膝の内側に過度な圧力がかかり、膝蓋骨(膝のお皿)の動きも不安定になります。
結果: 変形性膝関節症、膝の内側の痛み、ランナー膝(腸脛靭帯炎)、膝蓋大腿疼痛症候群などのリスクが高まります
大腿骨が内旋し、骨盤が傾く
膝の位置異常は、太ももの骨(大腿骨)を内側に捻ります。これにより股関節の位置がずれ、骨盤が前傾または左右に傾きます。
結果: 股関節痛、鼠径部の痛み、骨盤の歪みが生じます
腰椎のカーブが変化し、全身のバランスが崩れる
骨盤の傾きを補正するために、腰椎(腰の背骨)のカーブが変化します。これにより、背骨全体のS字カーブが崩れ、頭の位置も前方に移動します。
結果: 慢性的な腰痛、椎間板への負担増加、姿勢の悪化、肩こり、頭痛など全身の不調につながります
足首の傾きが、
全身に連鎖的な影響を及ぼすのです
過回内による運動連鎖が引き起こす主な症状
過回内による運動連鎖の崩れは、以下のような様々な症状を引き起こします。
足
足部の症状
足底筋膜炎
過回内によりアーチが崩れ、足底筋膜に過度な伸張ストレスがかかり続けることで発症。朝の一歩目の激痛が特徴的です。
外反母趾
過回内により親指側に体重が集中し、親指が外側に曲がっていきます。ウィンドラス機構の機能不全も併発します。
アキレス腱炎
踵の骨が内側に傾くことで、アキレス腱に捻れのストレスが加わり炎症を起こします。
膝
膝関節の症状
変形性膝関節症
過回内により膝が内側に捻れ、膝の内側に過度な圧力がかかることで、軟骨がすり減ります。長期的には変形につながります。
ランナー膝(腸脛靭帯炎)
下肢のアライメント異常により、膝の外側を走る腸脛靭帯に摩擦が生じ炎症を起こします。ランニングで特に悪化します。
シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)
過回内によりすねの骨(脛骨)が内側に捻れ、過度な牽引ストレスがかかります。これが繰り返されることで、すねの内側に炎症と痛みが生じます。ランニングや跳躍動作の多いスポーツで特に起こりやすい症状です。
→ 詳しくは「足のアーチと膝の痛みの関係」をご覧ください
腰
腰・骨盤の症状
慢性腰痛
骨盤の傾きを補正するために腰椎に負担がかかり、慢性的な腰痛が発生します。「ずっと腰が重い」「朝起きると腰が痛い」といった症状が典型的です。
椎間板への負担
腰椎のカーブが変化することで、椎間板(背骨のクッション)に不均等な圧力がかかり、ヘルニアのリスクが高まります。
仙腸関節痛
骨盤の歪みにより、仙腸関節(骨盤と仙骨の関節)に負担がかかり、腰〜お尻の痛みが生じます。
こんな症状、思い当たりませんか?
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なぜ「足元から」改善することが重要なのか
運動連鎖の理解から、なぜ足元からのアプローチが重要なのかが見えてきます。
運動連鎖には「起点」と「結果」がある
❌ 結果だけを治療する問題点
膝が痛いからといって、膝だけを治療しても、足の過回内(起点)が改善されていなければ、また同じ問題が起こります。
例: 膝の痛みに対して膝に電気治療やマッサージ → 一時的に楽になる → しばらくするとまた痛む → これを繰り返す
✅ 起点から改善するメリット
運動連鎖の起点である足の過回内を改善すれば、連鎖的に全身の問題が改善する可能性が高まります。
例: 足の過回内を医療用インソールで改善 → 膝の捻れが減る → 腰への負担も軽減 → 全身の症状が同時に改善
足は運動連鎖の「土台」
建物の土台が傾いていたら、どんなに上の階を補強しても意味がありません。
人間の体も同じです。
足は地面と接する唯一の部位であり、すべての動きの起点です。
1日に約5,000〜10,000歩。毎日、何千回も繰り返される足の動きが、過回内により歪んだ状態であれば、その歪みは確実に全身に蓄積していきます。
逆に、足のアライメントを正せば、毎日の歩行が「治療」になるのです。
運動連鎖を正常化する3つのステップ
過回内による運動連鎖の崩れを改善するには、以下の3つのステップが効果的です。
医療用インソールで足元を整える
過回内を改善する最も効果的な方法は、医療用インソールです。
当院で使用している「フォームソティックス・メディカル」は、踵を適切な位置に保ち、足のアーチをサポートすることで、過回内をコントロールします。
運動連鎖への効果:
• 足首が適切な角度を保つ → すねの捻れが減る
• 膝が内側に入らなくなる → 膝への負担が軽減
• 骨盤の傾きが改善 → 腰への負担が減少
• 全身のアライメントが整う → 姿勢が改善
歩行分析で運動連鎖の問題を可視化
動画による歩行分析で、あなたの運動連鎖のどこに問題があるかを明確にします。
分析項目:
• 着地時の足首の角度
• 膝の内側への入り込み(ニーイン)
• 骨盤の左右の傾き
• 体幹の安定性
• 全身のバランスと重心移動
整体で正しい運動連鎖を体に覚えさせる
インソールで足元を整えた上で、整体により正しい動作パターンを体に定着させます。
アプローチ:
• 股関節・骨盤の可動域を改善
• 膝の正しい動きを学習
• 体幹の安定性を高める
• 正しい歩行パターンの指導
「歩いて作った問題は、歩いて解決する」
過回内による運動連鎖の崩れは、日々の歩行の積み重ねで作られた問題です。
だからこそ、解決策も「歩くこと」にあります。
正しいアライメントで歩くことが、最高の治療
インソールと整体で足元と運動連鎖を整えたら、
毎日の歩行が「リハビリ」になります。
1日5,000〜10,000歩。
その一歩一歩が、正しい運動連鎖のパターンで繰り返されれば:
✓ 体が正しい動きを学習する
✓ 筋肉が適切に働くようになる
✓ 関節への負担が減る
✓ 痛みが出にくい体になる
✓ 歩けば歩くほど体が良くなる
これが、当院の足病学に基づいたアプローチです。
痛い場所だけを治療するのではなく、
運動連鎖の起点である足から改善し、日々の歩行から根本的に体を変えていく。
それが、繰り返す痛みから解放される唯一の道です。
まとめ: 運動連鎖を理解することで見えてくるもの
運動連鎖から見えてくる3つの真実
1. 痛い場所=原因ではない
膝が痛いからといって、膝に原因があるとは限りません。運動連鎖の起点である足に問題があることが多いのです。
2. 部分的な治療では根本解決しない
痛い場所だけを治療しても、運動連鎖の問題が残っていれば、また同じ痛みが戻ってきます。
3. 足元から改善すれば、全身が変わる
運動連鎖の起点である足の過回内を改善することで、連鎖的に膝・腰・全身の問題が改善する可能性があります。
「なぜこの痛みが治らないのか」
「なぜ膝と腰が同時に痛むのか」
「なぜ何度も同じ場所を痛めるのか」
その答えは、運動連鎖にあります。
そして、解決の鍵は足元にあるのです。
